このことを正当化する論理は、都市における環境全体が、それを構成する部分を足し合わせたよりいっそう豊かなものになるという計画の論理にほかならないでしょう。
これまで都市の基幹施設の整備から一足とびに建築の取締りしか行わなかったわが国の建設行政にとって、都市と建築を結合せしめる中間スケールの手法として、地区計画制度を導入する意義は大きいと考えられます。
都市計画の計画体系の中で、「地区計画」を位置けるにあたっては、まず「地区」の概念を明確にする必要があります。
都市計画の計画体系の中で、対象とする「地区」は、都市空間の段階構成の一環に位置づけられます。
「広義の地区」は、個別の建築の集積が都市を形成する場合の中間項です。
すなわち「広義の地区」は、都市を構成する部分としてもとらえられ、かつ街区または街区の集合したものとしてもとらえられます。
「狭義の地区」は、一般には、住宅地の場合には「住区」、商業地の場合は、商店街の空間的まとまりに対応します。
建築の集積に如何なる秩序を与えて地区の形成をはかるか(地区形成)、地区の集都市の部分を構成するという意味で「地区」とよばれます。
したがって、「狭義の地区」のような一定の生活空間のまとまりといった条件には対応しないものもあるのです。